老けの印象を与えるほうれい線が作られる原因は色々と存在します。
加齢だけではなく、普段の生活や姿勢、クセなどからも起因するので、まずはどんな原因が考えられるのか把握し、自分はほうれい線ができやすいかどうかをチェックして対策していきましょう。
改善するためには原因を突き止め、それぞれに適したケアで対処していく必要があります。
具体的にどんな原因が考えられ、また自分がどのタイプに当てはまるのか知りたい女性は多いでしょう。
老け顔に見られる、「ほうれい線」を作ってしまう原因
表情筋の筋力低下によるたるみ
顔には30以上の表情筋がありますが、日常で使われる筋肉は半分とされています。
使わない筋肉は衰える一方で、筋力が低下すると顔はたるみやすくなってしまうのです。
口周りにも複数の筋肉があり、動かしていないと筋力が下がってほうれい線が出やすくなります。
肌の乾燥によるハリや弾力の低下
肌の乾燥もほうれい線を作る原因となります。
乾燥すると肌を保護するバリア機能が失われ、紫外線など外的刺激を受けやすくなり、内部の水分の蒸発も悪化し、ますます肌は乾燥してしまいます。
紫外線にはコラーゲンを分解する作用があり、減少するとハリや弾力が失われてシワが深くなってしまうのです。
生活習慣の乱れによる肌へのダメージ
栄養バランスに配慮していない食事は表情筋に必要な栄養素が補えず、筋力の低下を招いてしまいます。
肌に必要な栄養も不足しやすく、シミだけではなく肌荒れの原因にもなるでしょう。
また、柔らかい食べ物が中心の食事や早食いのクセがある人も頬の筋肉がゆるみやすく、ほうれい線が深くなる原因となってしまうので気を付けてください。
さらに、睡眠不足の人もほうれい線ができやすくなるので注意が必要です。
睡眠中は脳にある脳下垂体前葉から成長ホルモンが分泌されており、破損した肌を修復する働きがあります。
しかし、睡眠時間を削ると修復が間に合わず、ダメージの蓄積によりほうれい線が深くなってしまうのです。
過度なダイエットによる皮膚のたるみ
太ると脂肪が厚くなり、同時に皮膚が伸びてしまいます。
肥満により皮膚が伸びている場合、急激なダイエットで皮下脂肪を落とすと伸びた皮膚はそのまま皮膚のたるみとして残ってしまうのです。
長い時間をかけてたるみが減る人もいますが、中には改善されない人もいるので油断はできません。
過度なダイエットは皮膚のたるみを引き起こし、ほうれい線を作る原因となるので注意が必要です。
糖化反応によるコラーゲンへの影響
糖化反応とは、血中の糖分にたんぱく質や脂質が結合し変性される現象です。
体内で糖化反応が起きると老化を促すAGEと呼ばれる物質が生成され、コラーゲンを破壊してしまいます。
コラーゲンが破壊されると肌のハリと弾力性が失われ、ほうれい線ができる原因になると言えるでしょう。
他にもシミやくすみ、髪の老化、血管や内臓機能の低下など美容と健康面の両方で糖化は避けたい現象です。
加齢による骨の萎縮
更年期になると女性ホルモンの分泌が減り、その影響で骨密度が低下します。
骨粗しょう症が有名ですが、頭蓋骨の骨密度が低下して骨が萎縮してしまう場合もあるのです。
骨が萎縮すると皮膚が緩み、シワや皮膚たるみにつながってしまいます。
ほうれい線を作りやすいかチェックしよう
皮膚たるみが原因の人
ほうれい線ができる原因の中には普段の生活が起因するものが多いので、改善や予防には自分はほうれい線ができやすいかどうか把握することが大切です。
次のチェックポイントに当てはまる人は、皮膚のたるみでほうれい線が作られる可能性があります。
・丸顔である
・頬が柔らかい
・ダイエットを繰り返している
・デスクワークで前傾姿勢になることが多い
・目の下の毛穴がはっきり見える
丸顔な人や頬がぷにぷにと柔らかい人は頬の筋肉が少ないので、たるみやすい傾向があり、
前傾姿勢になることが多い人も重力の関係でたるみを引き起こしやすいです。
また、ダイエットを繰り返している人は皮下脂肪の減少が皮膚のたるみにつながります。
目の下の毛穴が目立つと感じている場合、すでに頬のたるみが始まり毛穴が引っ張られている状態を示すので早い段階でケアしていきましょう。
固い筋肉が原因の人
顔や周辺の筋肉が固い人もほうれい線ができやすく、次のチェックポイントに当てはまる人は注意してください。
・猫背になりやすい
・肩コリや首コリに悩んでいる
・眼精疲労に悩んでいる
・枕やシーツの跡が顔に残りやすく、なかなか消えない
姿勢の悪い人や肩コリ・首コリがひどい人は、肩甲骨や肩から背中にかけての筋肉が固い傾向にあります。
筋肉は全身でつながっているので、肩や首、背中が固いと周辺にある顔や目元、頭の筋肉まで固くなってしまうのです。
枕やシーツの跡がなかなか消えないのであれば、顔の筋肉が固いことを示す証拠です。
顔の筋肉が固いと笑顔などの表情や姿勢などの影響でシワがクセとなり、ほうれい線を作ってしまいます。
筋力の衰えが原因の人
顔の筋力の衰えでほうれい線ができやすい人は、次のチェックポイントに当てはまります。
・無意識に口が半開きになる
・頭皮を揉みながら引っ張った時に顔の皮膚が動かない
・左右のどちらか片方だけで食べ物を噛むクセがある
・二重あごやエラの張りが目立つ
口は口周りの筋肉で動いているので、半開きになる人は筋力が衰えている可能性があります。
二重あごやエラの張りが目立ってきたと感じている人は、あごの筋力が低下している可能性が高いです。
頭皮を引っ張った時に顔の皮膚が動かない場合は、頭皮が固いことを示します。
頭皮が固いために頬の筋肉を支えられず、たるみやすくなってしまうのです。
片側の歯だけで噛むクセのある人は、フェイスラインの左右バランスが崩れやすいので注意しましょう。
原因別ほうれい線対策方法
皮膚のたるみ型への対策方法
皮膚のたるみ型は肌の弾性が失われていることが主な原因なので、弾力の維持が重要となります。
コラーゲンやエラスチンの生成を促す作用を持つ基礎化粧品で保湿ケアを行いましょう。
また、肌のダメージとなる紫外線の予防や禁煙を心掛けることも大切です。
食事も重要であり、カルシウムやミネラル、たんぱく質を積極的に取るようにしてください。
急激な体重の減増も皮膚たるみの原因となるので、過度なダイエットには注意しましょう。
骨の萎縮型への対策方法
骨の萎縮は加齢で進行するので、早めに骨の衰えを防ぐ対策を取りましょう。
骨の原料や栄養となるカルシウムやミネラル、ビタミンの摂取してください。
サプリメントも効果的ですが、カルシウムやビタミンDの過剰摂取は高カルシウム血症や腎臓結石の原因となるので注意が必要です。
煙草は血流を悪くさせ、その影響でカルシウムの吸収が悪くなり、過度なダイエットも骨の成長を阻害するので禁煙や適度なダイエットを心掛けましょう。
筋力低下型への対策方法
筋力低下によるほうれい線は、食生活から見直して筋力を維持しましょう。
また、筋肉は使わないと低下していくので、エクササイズで鍛えることも大事なポイントです。
ここで毎日続けられる簡単なエクササイズをご紹介します。
①箸を横にしてくわえて、上下の唇をつけた状態で唇を横に引きましょう。
②5秒間維持してください。
③唇をつけたままの状態で、口角を上げます。
④5秒間維持しましょう。
⑤歯を見せて笑うように口角を上げてください。
原因混合型への対策方法
皮膚たるみや筋力の低下など複数の原因が合わさっている場合は、第一にスキンケアで肌の弾力をキープしていきましょう。
骨や筋肉の衰えを防ぐために、ミネラルやたんぱく質の摂取にエクササイズで強化する方法も効果的です。
頬の脂肪が厚い人は混合型の中でも対策が難しく、脂肪がさらに付くとほうれい線がより目立つので脂肪の増加に注意してください。
まとめ
まだシワが気にならない年齢でも肌の老化を促す生活やクセがあると、若くてもほうれい線ができてしまいます。
セルフチェックの項目に当てはまる人はほうれい線ができやすいので、早めに対策を取るようにしましょう。